Bluesmoke-sidesmoke

──それから数年後。     玖珂は大学を中退したまま、澪を養うために始めたホストの世界でNo1になっていた。  玖珂目当てに通う女性客は日に日に増え、No2を寄せ付けないほどの圧倒的な指名数を誇る玖珂を麻布界隈の同業者 […]

Bluesmoke-sideblue

――それは六月のよく晴れた日で  ――多分、雲は三つくらいしか浮かんでなくて  ――遠くの方に見えるビルの先端が、まるで不揃いの鉛筆のように見えていた  ――何も描けない。そこにあるだけの鉛筆  ――俺は、そのビルに自分 […]