俺の言い訳彼の理由7
俺の言い訳彼の理由7 週末に休養できたおかげで完全にとはいかない物の支障がない程度にはなった。体中が痛いのはもう仕方が無いとしてなるべく気にしないようにするしかな い。渋谷は朝の支度を済ませ洗面台の前で髪型を整えて […]
俺の言い訳彼の理由6
俺の言い訳彼の理由6 土曜の朝、久々の休日にゆっくりと目覚めた玖珂は、カーテンの隙間からすでに昇りきっている日差しに目を細めて窓を開けた。強く差し込む日差しが窓ガラスに反射して虹色の光を室内へ導く。 昨 […]
俺の言い訳彼の理由5
俺の言い訳彼の理由5 渋谷が自宅に着いたのは深夜一時近くだった。ここまで戻ればやっと安息が出来る。いつもより遙に長かった一日が終わり、渋谷は泥のように疲れ切った身体を引きずるようにしてエントランスのロックにマンショ […]
俺の言い訳彼の理由4
俺の言い訳彼の理由4 思わず小さく声があがってしまう。壁に寄りかかるような格好でぐったりしている男をよく見てみると、グレーのスーツの足の間から血が染みて色を変えてい た。視線を上げれば、釦が引き千切られたYシャツの […]
俺の言い訳彼の理由3
俺の言い訳彼の理由3 同日 3号店の開店を前に玖珂は忙しい日々を送っていた。 弟が入院していた年明けから3月まで、弟と共に過ごす時間にほとんどを割いていたせいでもある。すっかり元通りの体とはまだいかないかもしれな […]
俺の言い訳彼の理由2
俺の言い訳彼の理由2 7時頃になって漸く仕事が片づいた渋谷は藍子との待ち合わせ場所に向かって歩いていた。本当なら明日の午前中に回る分の資料を作っておくのだが、それをしていたら10時は軽く過ぎてしまう。 仕方なく切り上 […]
俺の言い訳彼の理由1
俺の言い訳彼の理由1 外はうだるような暑さで、まだ午前中だというのに街ゆく人々の体力を容赦なく奪っている。 しかし、MARKS Trading Co. Ltd 12階 にいたっては、真冬のごとく冷気が吐き出されていた。 […]