俺の男に手を出すな2-Lastscene
俺の男に手を出すな 2-Lastscene 寝室へ向かった佐伯がドアを開くと、拓也はまだ眠っていた。そのまま窓際へ行き、カーテンを明けると寝室の中に一気に日差しが差し込み明るくなる。 「拓也、もう朝だぞ」 […]
俺の男に手を出すな2-8
俺の男に手を出すな2-8 ――次の日の朝 隣でかすかに動く気配を感じて、佐伯は浅くなっていた眠りから目を覚ました。 一人で寝慣れているせいか、起きた瞬間側に人がいると一瞬驚くが、すぐに状況を思い出し納得 […]
俺の男に手を出すな2-7
俺の男に手を出すな2-7 持ってきた絵本を楽しそうに読んでいる拓也の背中を見て、ふと思い出す。確か来月が拓也の誕生日だったはずだ。普段何もしてやっていないが、誕生日だけは毎年プレゼントを贈っているのだ。― […]
俺の男に手を出すな2-6
俺の男に手を出すな2-6 晶を自宅へ送り届け、帰宅して着替えを済ませるとすぐにまた家を出る。佐伯は、学会の会場に向かっていた。時間には余裕を持って現地へと到着したかったが、初めて降り立つ駅から会場は結構距 […]
俺の男に手を出すな2-5
俺の男に手を出すな2-5 部屋へ戻り、二人で煙草を吸いながら休憩する。 晶は煙草を咥えながら、卓上にあるこの地域を紹介する雑誌を見ていた。地域の観光スポットやおすすめの穴場スポット、名産品を出してくれる飲食店の紹 […]
俺の男に手を出すな2-4
俺の男に手を出すな2-4 5人乗ればもう窮屈になりそうなエレベーターの箱内で、目的階に到着したのを知らせる音声が鳴る。 先に降りようとして一歩進んだ佐伯を全力で通せんぼしているのは勿論、晶である。 「待った。俺が先 […]
俺の男に手を出すな2-3
俺の男に手を出すな2-3 共に寝室へ行った晶は、初めて入る佐伯の寝室のベッドへと腰掛ける。男二人でも十分間を取れる程のクイーンサイズのベッドはモノトーンの寝具で揃えら れ、綺麗に整えられている。いつもぐしゃぐしゃに […]
俺の男に手を出すな2-2
俺の男に手を出すな2-2 その日の夜。 帰宅後シャワーを浴び、疲れた身体を休めるために夜になるまで睡眠を取っていた佐伯を起こしたのは、晶からの電話だった。ベッドから手を伸ばし携帯を耳 に当てると聞こえてくる晶の声の […]
俺の男に手を出すな2-1
俺の男に手を出すな2-1 午前一時より少し前、敬愛会総合病院の第二手術室に長らく点灯していた手術中のランプが漸く消えた。手術室入り口のドアが左右に開き患者を乗せたストレッチャーが廊下へと運ばれていく。 再び閉じた […]